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アベンジャーズ アカデミー #33 レビュー

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Avengers Academy #33
Story by:Christos Gage Art by:Timothy Green II
Wed, July 18th, 2012/Marvel Comics

 『AvX』タイイン!アベンジャーズ VS X-MEN 記事リスト

<ストーリー>
 フェニックスの力を手に入れたエマ・フロストは、世界中のセンチネルを破壊する。だが、アベンジャーズアカデミーにいるセンチネルは、少年ジョストンの友達だった。ジョストンとセンチネルを守るため、X-23(ローラ)らアカデミーの面々は、エマに立ち向かう。(アベンジャーズ アカデミー #32 レビュー(前編)アベンジャーズ アカデミー #32 レビュー(後編)

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「センチネルは、ミュータントを殺すために作られたのよ。そんな物の存在が、許されるわけがないでしょう。破壊のために作られた物を守るために、あなたたちが傷つくことはないわ」
 炎を身にまとったエマが警告するが、X-23は引き下がらなかった。
「理由ならある。彼は、私たちの仲間だ」
 その思いは、X-23だけではなかった。アベンジャーズアカデミーの生徒の多くは、ヴィランの資質があるとして危険視されている存在だったからだ。

 生徒の一人・フィネスはこの危機に、クイックシルバーに救援を要請する。
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 しかし、彼の答えは冷たかった。
「センチネルだと?やらせておけ!あれは怪物だ。作られた時点で汚れている」
「私の両親は犯罪者よ。あなたの父親はマグニートだわ。私たちについても、同じように思ってるの?」
 フィネスはそう訴えるが、クイックシルバーは「あれは機械だ」と言って断る。

 その間にも、エマとアカデミーの戦いは続いていた。次々と生徒たちをなぎ倒しながら、エマが叫ぶ。
「あなたたちは、おかしいわ。センチネルは暴力のために作られたのよ。殺しのために」
私も殺しのために作られた。見せてやる」
 X-23のアダマンチウムの爪が、エマのダイヤモンドボディを斬り裂く。
「ローラ、あなたには心がある。あなたには選択ができるわ……もういい、あなたたちはナイーブすぎる。ティーンエイジャーだっていうのはわかるけど、もう勘弁して」
 そう言うと、エマはフェニックスの力を振るって、生徒たち全員を拘束した。
 しかし、センチネルが彼らを救おうと、攻撃をかける。エマは本来のターゲットに向かって、遠慮なく力を振るった。一瞬にして、センチネルの体が砕かれる。

 だが、次の瞬間、エマが青ざめる。
 センチネルの中には、ジョストンが搭乗していたのだ。
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 アカデミーの敷地には、テレパスによる攻撃を防ぐための妨害装置が設置されていたため、エマはジョストンの存在を感知できなかった。ジャイアントマン(ハンク・ピム)が、ジョストンを助け出す。幸い、ジョストンは目を回しただけだった。
「ジョストンヲ……守ル……」
 半壊したセンチネルが、なおもエマに攻撃しようとする。
「よせ!殺されるぞ!逃げろ!」
 ジョストンが叫ぶが、何故かセンチネルは止まらなかった。
「最優先指令に従うんだ!指令を繰り返せ!」涙ながらに叫ぶジョストン。
「最優先指令:ジョストンヲ見捨テナイコト。永遠二。ドンナコトガアッテモ」
 それは友達がほしかったジョストンが、センチネルにプログラムしたことだった。どんなことがあっても、側にいてほしいと。

 しかし、センチネルの瞳が瞬いた……意思があるかのように。
「最優先指令、無効化」
 センチネルはジョストンに逆らい、ボロボロの体でエマに立ち向かう。
「ジョストンヲ守ル!」
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「やめろおおお!」
 ジョストンの絶叫も虚しく、エマのパワーの前に、センチネルは無残に破壊された。バラバラにされた部品が、雨のように降り注ぐ。呆然とするジョストン。
「中央ユニットさえ生きていれば……まだあいつを戻せる……」
「いいえ、ジョストン。終わりよ」
 一縷の希望をも打ち砕くように、エマがその手に握った中央ユニットを、フェニックスの炎で溶かしてしまう。
 ジョストンの頬を、絶望の涙がつたう。
 エマはセンチネルの体は溶かさずに分解したので、前にも言ったように、新しい人工知能を作って新しいロボットを組み立てろと言う。
「大いに慈悲深いと自分では思ってるけど、あなたたちが同意しないのはわかってるわ。気晴らしに私を攻撃したいなら、20秒だけあげる」
 だが、ピムは肩を落として言った。
「攻撃する気は無い。ただ……あれは最優先指令を無効化した。僕はロボット工学のエキスパートだ。その僕が言うが……それは不可能なことだ。機械にとっては」
 だがエマは、それは壊れた機械だったからだと切り捨てた。そしてX-23に向かって、ユートピアに共に来るように言う。
「ミュータントの新しい時代が始まってるのよ。あなたも種族の一員よ」
 しかし、X-23は怒りの瞳を向けた。
「再びお前に会ったら……殺してやる。さもなくば、お前が私を殺せ。お前とどこかに行くぐらいなら、そのほうがマシだ」
 その答えを聞いたエマは、悲しそうな表情を浮かべ、立ち去る。
「いいわ、誰かを怒らせずに、世界を救うことはできないということね」

 アカデミーを沈鬱な空気が包んだ。ピムが、打ちひしがれるジョストンに言う。
「ジョストン……僕は気休めを言うタイプじゃない。だからこれは心底から言う。君は今日、機械を失ったんじゃない。親友を失ったんだ。これを止められなかったことで、僕は自分を永遠に責めるだろう」
 だが、そこにぶっきらぼうな声が。
「おい、勘弁しろ。お前ら全員、吐き気がするぜ。俺の正気を保つためにも、これをやるべきだったな」

 そこには、クイックシルバーが立っていた。その手には、溶かされたはずのセンチネルの中央ユニットが握られていた。
 彼はその超スピードを使って、エマがセンチネルを壊した瞬間に、トレーニング用ロボットのユニットとすり替えたのだ。テレパシー妨害装置のために、エマに悟られなかったのも幸運だった。
 ジョストンが、感激して駆けよる。
「あなたは……あなたはミュータントだ。センチネルを憎んでるだろうに、それでも……」
「心が求めるままにだ。お前はセンチネルを求めた。俺は静けさを求めたのさ」
 にこりともしないで、クイックシルバーが答えた。
 しかし、フィネスが感謝の印に抱きつくと、さすがのクイックシルバーの表情も緩む。
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 機嫌を良くしたクイックシルバーは、超高速でセンチネルのボディを修復すると、ピムに「外の世界では戦いが激化してる」と警告して去った。
 元通りになったセンチネルに、おそるおそるジョストンが話しかける。
「センチネル……最優先指令を言ってみろ」
「ジョストンヲ見捨テナイコト。永遠二。ドンナコトガアッテモ」
「その通りだよ、こいつ」ジョストンが笑顔でセンチネルに抱きついた。

 こうして、センチネルを巡る騒動は終わった。
 しかし、アベンジャーズとX-MENの戦いが続く限り、「アベンジャーズアカデミー」という名前の施設を続けることは、生徒たちを危険にさらすことを意味していた。ピム、ティグラはやむをえず、アカデミーの一時閉校を決める……

<感想>
「少年の命令を振りきって、自分を犠牲にするロボット」と言うと、『ジャイアントロボ』や『大鉄人17』の最終回を思い出すが、こういうのは古今東西問わず泣ける定番なんでしょうか?泣いたなあ、子供の頃。
 とりあえず、ジョストンとセンチネルが無事で良かった。
 クイックシルバーが急に良い人をやってることに違和感を感じる向きもあるかもしれないが、フィネスは珍しく彼に懐いている生徒なので、彼女を失望させたくなかったのかも。 

 アベンジャーズアカデミーのAvXタイインは、これで最後。今後の話を、当ブログで取り上げるかはわかりません。ジーングレイ学園とのフットボールの親善試合の話は、たぶんやりますが。
 ご存知のように、アカデミーの面々には『アベンジャーズ アリーナ』という、あまり明るくない未来が待ち受けているが、強く生きてほしいものである。

 ゲストペンシラーのTimothy Greenのアートは、割と好み。こないだDCの『アニマルマン』を描いてたけど、またマーベルで仕事してね。

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まっとめ【アベンジャーズ アカ】

Avengers Academy #33Story by:Christos Gage Art by:Timothy Green IIWed, July 18th, 2012/Marvel Comi

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No title

正直クイックシルバーにはハウスオブMでのことを始めとした様々なことをやらかしてきたので正直いい印象はなかったんですが、正直見直しました。

心とは何か、それはロボットものの永遠のテーマです。
エマは人の体と使命を持ってますけど、心はフェニックスという強大な力に振り回されているだけです。
一方センチネルは機械であり、命令に縛られていましたけど、自分の意思でジョストンを守るという意思を示しました。
果たしてどちらが本当に「ヒト」といえるのでしょうか?

そしてアカデミーのみんなですが、この先不安ですよね…。なんかシビルウォーやAVSXを見てると編集部はヒーロー同士が内輪揉めしている方が人気で儲かると本気で勘違いしている気がします。
実際そういう展開は納得できる理由と信念があり、それを他の人に示すことで初めて成立するのであって、ただ理由もなく闘ったり、その理由や信念を黙っているのではただの内輪揉めであって何の意味も価値もないように感じられます。

良かった…つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚

クイックシルバーこんなイケメンだったっけ?と思いますたが、まぁ彼を動かしたのは頼み込んだのがフィネスだからってのもあったんでしょうなw
これでセンチネルが完全に破壊されたままだったら、ジョストンは間違いなくグレていたに違いない…(;´Д`)

個人的には、ヒーロー同士が争うのはむしろ自然とも思えます。悪人(ヴィラン)でないというだけで、必ずしも正義とも限らないし、正義だというならそれこそそれぞれ違う物でしょうから。ときに衝突するのはしかたないのかと。
理由や信念以前に、むしろ妙にプライドが高すぎたり頑固だったりする人ばかりなので、結局のところこの戦いも星羅さんの仰るように「ただの内輪揉め」なのかもしれませんね。それも、すごく壮大で大変迷惑な。まぁマーベルの編集部の意図はわたしには分かりかねますが。
以前ホープが月に行く時にMONDOさんが「周りの大人連中より、よっぽどちゃんと考えてるよ!」と言っていたのを思い出しましたw

まぁ細かいこたぁいい。
何故ローラとか女性陣の衣服が焼け落ちないのだぁ!!( ゚д゚ )クワッ!!

No title

>星羅さん
『アベンジャーズアリーナ』は、アーケイドに囚われて強制的に
殺し合いをさせられるので、また意味合いが違うとは思うんですが。
バトロワの系列ですよね。ハンガー・ゲームは……見てないけど。
ああいうタイプの話は個人的にはあまり好みではないんですが、
一定の人気はあるようで。
やはり、「極限状態の緊張感、それが生み出す人間ドラマ」が魅力
なんでしょうか。

>凡太さん
クイックシルバーは、あれで何十年もヒーローやってるので、
良い所もある……と思いたいです。
私も『ハウス・オブ・M』以降の彼は、いろいろダメだとは思ってますがw

>何故ローラとか女性陣の衣服が焼け落ちないのだぁ!!( ゚д゚ )クワッ!!
そ、そこですか。
エマさんがエロい格好してるので、それで勘弁してくださいw

No title

ジョストン―!センチネルも助かって良かった...。
最近知ったんですが、ジョストンてキャノンボールとハスクの弟なんですね。
今回の事でローラとエマの間に確執が生まれたみたいですけど、今後も引っ張るんでしょうか?

アカデミーのメンバーには[アリーナ]が待ち受けてますが1人でも多く生き残ってほしいですね...。

No title

>カーズさん
>ジョストンてキャノンボールとハスクの弟なんですね
違う……んじゃないかな?
端折ったんですけど、今回のエピソードの冒頭で、数週間前に
ジョストンが父親と話してる回想シーンがあるんですが、
キャノンボールたちの父親は故人のはずです。
ガスリーさんところは確かに子沢山なんで(10人ぐらいいる)、
混じっててもわかりませんがw

No title

96年の[WHAT IF...]を古本屋で買ったんですが...。
今、見直したらジョストンじゃなくてジョシュア·ガスリーでした。
その話がジョシュアが壊れたセンチネルを見つけて友達になるという話だったのでおもい違いしてたようです。
失礼しました...

No title

>カーズさん
いえいえ、逆にその『WHAT IF』の話は知らなかったので、
読んでみたくなりました。96年かあ。
ジョシュアもミュータントでしたよね。
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Author:MONDO
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