ウルヴァリン & The X-MEN #10 プレビュー&レビュー(前編)
Wolverine & The X-Men #10
Story by:Jason Aaron Art by:Chris Bachalo
Wed, May 9th, 2012/Marvel Comics
『AvX』タイイン!→アベンジャーズ VS X-MEN 記事リスト
ウルヴァリン VS サイクロップス!?
<↓日本語版プレビュー!>
<ストーリー>
ユートピアの戦いから、心身共に傷ついてジーングレイ学園に帰ってきたウルヴァリン(ローガン)。そこに現れたのは、もっとも意外な人物……ユートピアから姿をくらましたサイクロップスだった!
「もう見てらんない」
学園の職員室。テレビでセンセーショナルに取り上げられている、アベンジャーズとX-MENの戦いにうんざりしてアイスマンがつぶやく。
「私たちも、参加するべきだったわ」レイチェルが言う。
「ああ、でもどっち側に?」ジーングレイ学園のX-MENたちも、この状況に戸惑いを隠せなかった。話題を変えようと、二人はエンジェルの状態について話す。
レイチェルが、すまなそうに説明する。サイキックスキャンをしたところ、かつてウォーレン・ワージントンと呼ばれた人間の痕跡はどこにも残っていなかった。アポカリプスにより植えつけられた悪の心も消え、全く新しい人間に生まれ変わったようだと。だがアイスマンにとっては、それは受け入れがたいことだった。その時、レイチェルがサイクの来訪に気づく。
校庭では、ローガンとキティが、サイク、エマ、マジックと対峙していた。
「お前がクレイジーな奴だとは知っていたがな、サマーズ。ここに来るとは、自殺行為だぜ。
クラコア……取って来い」
ローガンの命令で、生きている大地…クラコアがサイクに襲いかかる。
「お前、クラコアを手に入れたのか?一体どこでクラコアを?」さすがのサイクも驚嘆の声を上げる。クラコアの舌がサイクを捕まえた。
「やめさせろ、ローガン。私は戦いに来たんじゃない」
「そうかよ、じゃあ、そこにじっとしてろ。俺が治療してやるぜ」身動きできないサイクに、ローガンが爪を出しながら近づく。だがその顔面を、エマの拳が襲った。
「いい加減、バカみたいに振舞うのに飽きないの?この鼻持ちならない野蛮人?」
「校長先生がやられた!」キティが叫ぶ。その場に到着したアイスマンが身構える。
「おい、手加減しろよ。そいつは、僕に給料を払ってくれる男なんだからな!」
だがその前に立ちはだかったのは、マジックだった。
「教えて……アイスマン、私の友達のリンボ界の悪魔たちが、その氷の体が溶かされたら、あんたが痛みを感じるか知りたがってるわ」
サディスティックな笑みを浮かべ、ソウルソードでアイスマンの体を溶かすマジック。悲鳴を上げながら倒れるアイスマン。苦渋の表情で、彼はつぶやいた。
「イリアナ……君は昔はかわいい子だったじゃないか」
エマが学園を見渡し、鼻で笑いながらキティに言った。
「ここでのあなたの仕事ぶり、気に入ったわ、キティ。13歳の女の子の夢が、そのまま現れたみたいね。で、ユニコーンはどこにいるのかしら?」さらに、レイチェルの姿を見て、こう続けた。
「あら、赤毛まで手に入れたの。珍しいわねぇ」
完全に頭にきたキティが、同じく腹を立てたレイチェルにささやく。
「私が押さえこむから、イヤリングを切り取って」
「喜んで」
「もういい!」
その時、サイクがオプティックブラストでクラコアを吹き飛ばし、一喝した。
「我々に敵意は無い。ローガン、私は白旗を掲げているんだぞ。ただ話がしたいだけだ、男同士、ミュータント同士で」
ローガンとサイク、二人の間に沈黙が流れる。ローガンはサイクの申し出を渋々、受け入れた……
その頃、自分を天使だと思いこんでるエンジェルは、天界に帰ろうと空に舞い上がるが、力尽きて落下する。寸でのところで彼を救ったのは、ジェネシス(エヴァン)だった。
エンジェルは、自分が本物の天使ではなく、周囲が言うようにミュータントだという現実を受けとめざるをえなかった。しかし、それでも彼の目には、自分の中にそれ以上の素晴らしい何かがあるような感じがしてならない。そんなエンジェルに、エヴァンが尋ねる。
「他の生徒が陰で、僕をキッド・アポカリプスって呼ぶんだ。僕は何か良いことをしようと思ってカンサスから出て来た、ただの子供なのに。お願い、教えて……君の目には僕はどう見える?」
エヴァンもまた、自分の存在に不安を感じていた。エンジェルは少しためらい、こう答えた。
「私には……君の中に見えるのは、善だけだ」
その言葉に、エヴァンは抱きついて感謝する。
「ありがとう。君は……君は本当の天使だ。それに、もっと大事なことだけど……僕の親友だよ」
前編はここまで。次回後編、ウルヴァリンとサイクロップス、男同士の話が始まる。果たして結末は?
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学園の職員室。テレビでセンセーショナルに取り上げられている、アベンジャーズとX-MENの戦いにうんざりしてアイスマンがつぶやく。
「私たちも、参加するべきだったわ」レイチェルが言う。
「ああ、でもどっち側に?」ジーングレイ学園のX-MENたちも、この状況に戸惑いを隠せなかった。話題を変えようと、二人はエンジェルの状態について話す。
レイチェルが、すまなそうに説明する。サイキックスキャンをしたところ、かつてウォーレン・ワージントンと呼ばれた人間の痕跡はどこにも残っていなかった。アポカリプスにより植えつけられた悪の心も消え、全く新しい人間に生まれ変わったようだと。だがアイスマンにとっては、それは受け入れがたいことだった。その時、レイチェルがサイクの来訪に気づく。
校庭では、ローガンとキティが、サイク、エマ、マジックと対峙していた。
「お前がクレイジーな奴だとは知っていたがな、サマーズ。ここに来るとは、自殺行為だぜ。
クラコア……取って来い」
ローガンの命令で、生きている大地…クラコアがサイクに襲いかかる。
「お前、クラコアを手に入れたのか?一体どこでクラコアを?」さすがのサイクも驚嘆の声を上げる。クラコアの舌がサイクを捕まえた。
「やめさせろ、ローガン。私は戦いに来たんじゃない」
「そうかよ、じゃあ、そこにじっとしてろ。俺が治療してやるぜ」身動きできないサイクに、ローガンが爪を出しながら近づく。だがその顔面を、エマの拳が襲った。
「いい加減、バカみたいに振舞うのに飽きないの?この鼻持ちならない野蛮人?」
「校長先生がやられた!」キティが叫ぶ。その場に到着したアイスマンが身構える。
「おい、手加減しろよ。そいつは、僕に給料を払ってくれる男なんだからな!」
だがその前に立ちはだかったのは、マジックだった。
「教えて……アイスマン、私の友達のリンボ界の悪魔たちが、その氷の体が溶かされたら、あんたが痛みを感じるか知りたがってるわ」
サディスティックな笑みを浮かべ、ソウルソードでアイスマンの体を溶かすマジック。悲鳴を上げながら倒れるアイスマン。苦渋の表情で、彼はつぶやいた。
「イリアナ……君は昔はかわいい子だったじゃないか」
エマが学園を見渡し、鼻で笑いながらキティに言った。
「ここでのあなたの仕事ぶり、気に入ったわ、キティ。13歳の女の子の夢が、そのまま現れたみたいね。で、ユニコーンはどこにいるのかしら?」さらに、レイチェルの姿を見て、こう続けた。
「あら、赤毛まで手に入れたの。珍しいわねぇ」
完全に頭にきたキティが、同じく腹を立てたレイチェルにささやく。
「私が押さえこむから、イヤリングを切り取って」
「喜んで」
「もういい!」
その時、サイクがオプティックブラストでクラコアを吹き飛ばし、一喝した。
「我々に敵意は無い。ローガン、私は白旗を掲げているんだぞ。ただ話がしたいだけだ、男同士、ミュータント同士で」
ローガンとサイク、二人の間に沈黙が流れる。ローガンはサイクの申し出を渋々、受け入れた……
その頃、自分を天使だと思いこんでるエンジェルは、天界に帰ろうと空に舞い上がるが、力尽きて落下する。寸でのところで彼を救ったのは、ジェネシス(エヴァン)だった。
エンジェルは、自分が本物の天使ではなく、周囲が言うようにミュータントだという現実を受けとめざるをえなかった。しかし、それでも彼の目には、自分の中にそれ以上の素晴らしい何かがあるような感じがしてならない。そんなエンジェルに、エヴァンが尋ねる。
「他の生徒が陰で、僕をキッド・アポカリプスって呼ぶんだ。僕は何か良いことをしようと思ってカンサスから出て来た、ただの子供なのに。お願い、教えて……君の目には僕はどう見える?」
エヴァンもまた、自分の存在に不安を感じていた。エンジェルは少しためらい、こう答えた。
「私には……君の中に見えるのは、善だけだ」
その言葉に、エヴァンは抱きついて感謝する。
「ありがとう。君は……君は本当の天使だ。それに、もっと大事なことだけど……僕の親友だよ」
前編はここまで。次回後編、ウルヴァリンとサイクロップス、男同士の話が始まる。果たして結末は?
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