ウルヴァリン & the X-MEN #9 プレビュー&レビュー

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Wolverine & the X-Men #9
Story by:Jason Aaron Art by:Chris Bachalo
Wed, April 18th, 2012/Marvel Comics

『AvX』タイイン!アベンジャーズ VS X-MEN 記事リスト

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<↓日本語版プレビュー!>
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<ストーリー>
(*このエピソードは『アベンジャーズ VS X-MEN #1』の間に起きたものです)

キャプテンアメリカが、ジーングレイ学園にやってきた。
もちろん、地球に近づいているフェニックスフォースへの対処を話し合うためだ。ビーストは、宇宙でフェニックスを食い止める、命がけのミッションへの参加を志願する。

その後、ウルヴァリン(ローガン)とキャプテンアメリカとの間で、フェニックスの宿主と目されるミュータントの少女、ホープをどうするかで話し合いが行われる。
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サイクロップスは、彼女がミュータントの救世主だと信じてる。いくら世界を破壊しようと関係ねえ。フェニックスは破壊と、そして再生の力だ。スコットは方程式の再生って部分に賭けてるのさ。奴はこれがホープの運命だと、そしてミュータントの復活の、最後にして最大のチャンスだと見ている」
「君はどう見てるんだ?」キャップはローガンに尋ねる。
「俺は救世主のことなんざ、知らねえさ。俺がホープを見る時、俺に見えるのは、自分に何が起こってるかわかっていない、16歳の女の子だけだ」
「我々は彼女を確保しなければならん。これを食い止めねば」
「だったら、どえらい戦いを覚悟しとくんだな。ユートピアは、武装した狂信者の群れだと思え。あんたは、そこに干渉して、何を信じるかどう生きるか、指図しようとしてる役人ってとこだ。上手く行くわけがねえ」
「これは人間とミュータントの戦いじゃない。破壊から世界を救うためだ。君が、私の側に付いてくれると、知っておきたい」
キャップの言葉に、ローガンの表情が曇る。
「あんたは、ただスコットと戦えって言ってるんじゃねえ。俺に、X-MENと対立することに加担しろって言ってるんだぜ」
「私は君に、世界を救う手助けをしてほしいと言ってるんだ。どうだ?」

その頃、キャノンボールによる飛行訓練の授業中に、キッドオメガ(クワイア)レイチェルに異変が。
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突然ショックに襲われた二人は、「あれが来る」と言い残し気絶してしまう。二人とも、過去にフェニックスと関わりがあったミュータントだ。学園に動揺が広がる。
医務室で横たわる彼らを前に、キティはローガンに疑問をぶつける。
「ローガン、何が起こってるのか知っているなら、聞かせて」
「みんなを集めろ。スタッフ全員だ」
「それじゃ、フェニックスなの?キャップは何をしてほしいって?私たちどうするの?ローガン?」
ローガンはキティの言葉に答えず、無言で医務室を後にした。

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校庭にある、亡きジーン・グレイの銅像の前に来たローガンは、独りつぶやく。
「どうしていいかわからねえよ、ジーニー」

「ローガン先生?」そこにたまたま居合わせた生徒の一人イディが、声をかける。
「イディ、気づかなかったよ」
「ごめんなさい、お邪魔なら、銅像と二人っきりにしますけど」
「いや、いいんだ。ここで何してたんだ?」
「時々、お昼を外で食べたくなるんです。私、新しいお友達と一緒にいるのは楽しい。本当に。でも、時々……どこか静かなところにいたくなるんです」
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ローガンはイディの横に、腰を降ろした。
「万事順調か?もう落ち着いた?」
「秘密を言ってもいいですか?」
「ああ」
「私、ここが好きなんです」にっこりと笑って、イディは言った。
「たぶん、それも罪なんだろうけど、でもどうしようもないわ。誰にも言わないでくださいね。クエンティンにからかわれたくないの」
「心配すんな、言わないよ。俺も一つ聞いてもらいたいんだが」ローガンも笑顔で返す。
「俺も、ここが割と気に入ってるのさ」
昼下がり。芝生の上でのランチ。平和そのものの光景。それを見ながら、ローガンは秘かにある決意を固めた……

「フェニックスが来る」
ローガンは、ジーングレイ学園のスタッフ全員の前で話し始めた。
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「キャプテンアメリカが、ホープを保護するため、ユートピアに行く。俺はそのチームに参加する。俺の責任は、この学園を守ることだ。何としても。
俺がしようとしてるのは、そういうことだ。お前らは全員、ここに残って子供たちの面倒を見てくれ。パニックは避けたいが、嘘は言いたくない。いつも通り、この問題にはこの星で最高の人材が対処する。だが直面する問題から考えれば、簡単な戦いにはならん。わかってるだろうが、これはただ、でっかい火の鳥のことを言ってるんじゃねえぜ」

出撃準備を整えるローガンとビースト。二人きりになり、ビーストは切り出した。
「この学園を守る、なんとしても、か。その意味はわかってるぞ。君がなぜホープと距離を置いていたか。この日の来ることがわかっていたからだ。もし彼女が、ジーンのようにダークフェニックスの道を進んだら、君は自分こそが、彼女を殺す人間だとわかっていたからだ」
究極の決断。必要な時は、それを自分が負う。それがローガンの覚悟だった。ビーストはフェニックスの恐ろしさを知っていたし、ローガンの心情も理解していたが、それでも賛同はしかねた。
「これだけは憶えていてくれ、彼女はただの子供だ」
「命が危険にさらされているのは、一人の子供だけじゃねえぜ。あれがここに来る前に止めて来い。そうすりゃ問題は無くなるんだ」
これが今生の別れかもしれない。それでもビーストは陽気に言った。
「私は宇宙の破壊的な力を持つ巨大な鳥と、戦いに行くんだぞ。せめてハグぐらいしてくれよ」
「そうだな、でもお前、ノミがいるだろ
「ノミじゃないって!バンフたちが、私のピム・パーティクルをくすねたんだ!おい、君にノミがいると思われたまま、死ぬのはゴメンだぞ!」
「もう遅いぜ!」
ニヤリと笑って、ローガンはビーストと別れた。

外には、シールドヘリキャリアーが迎えに来ていた。生徒たちが見守る中、ローガンは戦いに赴く。予知能力のある生徒、ブラインドフォールドが泣いている。前途には暗雲が渦巻いていた……

その頃、シーアー帝国では、フェニックスの宿主を抹殺するための特殊部隊、シーアー・デスコマンドーに出撃命令が出ていた。そして皇帝グラディエイターは、通信の途絶えた地球にいる息子を救うため、自ら赴こうとしていた。

<感想>
ユートピアの戦いに際して各キャラクターの心情をつづるタイイン誌。アベンジャーズ(ルーク・ケイジ、キャプテンアメリカ)、ユートピアX-MENと来て、今回はウルヴァリン。最近のアメコミのイベントは、メインシリーズを骨格として、タイイン誌で肉づけしていくような手法が主流。メインシリーズだけ読んでいてはわからないドラマが楽しめ、全体の印象さえ変わってくる。真にイベントを楽しみたいなら、全誌を読むのがお勧めだ。(そういえば、『シビルウォー』のタイイン誌の翻訳はその後どうなってるんですかね?)
なお、本来このタイトルの紹介はもう少し早くやるはずだったんですけど、プレビューの翻訳に手間取って遅れました。サーセン。

シリーズ開始以来(開き直ったかのごとく)明るい雰囲気だった『ウルヴァリン & The X-MEN』誌にも、AvXの波がやってきた。それでも、冒頭のキャップのデンジャールームのくだりなど、ユーモアを忘れないところは流石。普段このシリーズには顔を出さない全スタッフの顔も見れて(チャンバー!)、それも楽しい。サブプロットで、ハスクトードに恋が芽生えてたりもしてます(よりによってトード!?)

そして、ローガンとイディが、ジーンの銅像の前で会話するところが、心温まる、かつ切ないシーンで、私はとても好きなのです。
思えばイディは、ローガンが学園を始める直接的なきっかけになった子で、X-MENを救うためとはいえ人の命を殺め、人生に絶望し「私は怪物です」というのが口癖だった少女が、「この学校が好き」と笑顔で言えるようになった。それを思うだけで涙腺がゆるむ(感傷的すぎるかね?まあ、ほっといてやって下さい)。

ローガンは、この場所を(そして地球を)守るため独り悲壮な決意を固めている。子供たちを守るため、子供を手にかけねばならないという矛盾。この決断に、他の学園側X-MENはどうするのか?まあ、どう考えても賛同は得られまいが(同情はしてくれるかもしれんけど)。
果たしてローガンは全てを敵に回しても、修羅の道を歩むのか……?この話は『AvX #3』の時に改めてします。

<評価>9.5

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